「童子切」という刀の名前、聞いたことがある人は多いと思います。ゲームにも漫画にもよく出てくる、たぶん日本でいちばん有名な刀のひとつ。でも「どんな見た目?」「なんで童子切っていうの?」と聞かれると、答えられる人はぐっと減る。

その童子切、伯耆の生まれです。

童子切ってどんな刀?

正式には童子切安綱(どうじぎりやすつな)。平安時代の伯耆の刀工・安綱が打った太刀で、国宝。「天下五剣」と呼ばれる5振りの名刀の中でも、最も古い時代の作とされます。

名前の由来はこう伝わります——源頼光(みなもとのよりみつ)が、丹波の大江山に棲む鬼の頭領・酒呑童子(しゅてんどうじ)をこの刀で斬った。「童子」を「切った」から、童子切。

つまりこの刀も、鬼退治の物語を背負っています。鬼住山の伝説(日本最古の鬼退治)を持つこの土地が、鬼を斬る刀まで生んでいる。伯耆は二重に「鬼の土地」なんです。

見た目の話

実物は、平安の太刀らしい細身で優美な姿と評されます。後の時代のどっしりした刀と並ぶと、むしろ繊細に見えるくらい。1000年近く前の鉄が、いまも研ぎ澄まされた姿で残っていること自体がすごい。

(ここに、案内人うさぎと一緒の童子切イラストを入れる予定。実物写真は権利確認後)

実物はどこで見られる?

東京国立博物館の所蔵です。常設で出ているとは限らないので、展示スケジュールは公式サイトで確認を。山陰からは遠いけれど、「うちの町の刀工の作が東博の国宝」って、なかなか言えることじゃない。

伯耆とのつながり

刀工・安綱がどんな人で、なぜ伯耆で名刀が生まれたのか——それは砂鉄と川の話になります。続きは刀工・安綱と伯耆のたたら製鉄へ。

うさぎのひとこと:鬼に団子をあげる派のわたしとしては、斬る前にいちど団子を試してほしかったところ。


参考文献: